目視等級製材とは、JAS規格製材である木材の欠点を目視によって測定したものをいいます。
目視等級製材では、節や丸身などの欠点を測定して、甲種構造材と乙種構造材に区別し、等級区分しています。
具体的に1級、2級、3級に分け、中でも最も強い木材である無垢材を1級としています。
乙種構造材とは、目視等級製材において、圧縮性能を必要とする部分に用いる製材のことをいいます。この製材は、通し柱や管柱、隅柱、小屋束などの垂直材に用いています。
また、甲種構造材とは、目視等級製材において、高い曲げ性能を必要とする部分に用いる製材のことをいいます。甲種構造材は、主に土台や大引き、根太、梁、母屋などの水平材に用いられています。また梁に分類される床梁や胴差し、軒桁などに使われる製材です。
なお、JASとは、日本農林規格(Japanese Agricultural Standard)のことをいい、1950年に公布された農林物資の規格化および品質表示の適正化に関する法律のことをいいます。これに基づいて、木材や材木加工品の品質向上を保つために一定の基準を設けています。農、林、水、畜産物およびその加工品の品質について保証する規格があります。この規格のことをJAS規格と呼んでいます。
この規格に適合した食品などの製品にはJAS規格マークと呼ばれる規格証票を付した出荷と販売が認められます。なおJAS規格では対応しない新建材については、財団法人日本住宅木材技術センターが、良質な製品であるものに対して認証したAQマークが表示されます。
AQマークとは、耐久性や安全に優れている木質建材を供給するために、表示されるマークのことをいいます。そこで、木質建材においては、AQマークとJASマークが市場で混在していることになります。