ポリエチレンフォームとは、ポリエチレン樹脂を原料とした細かな気泡で形成された断熱材のことをいいます。
ポリエチレンフォームは、主に配管カバーなどの断熱材として使われています。ただし、柔らかい素材のため、耐圧性は低いものとされています。
また、断熱材は、熱の伝導、伝達を阻止するための材料のことで、空気が移動しないように、静止した空気層を多く含む独立気泡でつくられた発泡材や、熱が通りにくく、熱伝導抵抗の大きい材料が使われています。
ポリエチレンフォームは、内断熱に使用されることがあります。断熱材を柱の間などに充填施工する方法は、内断熱工法と呼ばれています。日本の建物では、内側に断熱を設ける内断熱工法が主流です。マンションにおいても内断熱で発泡ウレタンを用います。断熱効果の高いサッシや断熱壁を採用することにより、室内側の表面温度の低下を抑制して結露を起きにくくすることができます。
断熱工事での注意点は、住宅などの室内温熱環境が外部の影響を受けにくくするために、断熱材を隙間なくすっぽりと建物を包むことです。建物と断熱材との間に隙間が出来ると、室内の壁や壁の内側に結露が発生して、建物の断熱性能を著しく低下してしまいます。壁内での結露を防ぐために防湿層を施工したり、通気層工法が用いられることもあります。
また、外壁に面して断熱材が不連続になる床スラブや戸境壁にヒートブリッジ(熱橋)ができるため、断熱補強が必要となります。