矩計図とは、建物の垂直方向の断面を詳細に表した図面のことをいいます。
矩計図とは、建物を施工するために必要な設計図のひとつで、下地の寸法や細部の納まりまでを示す重要な図面となります。矩計図は、20分の1または30分の1の縮尺で描かれる図面のことで、基礎、床組や外壁の構造と使用する構造材の詳細、断熱の方法、屋根、外壁、室内壁、天井、床の下地の寸法、形状、仕上げの指示が書かれています。矩計図は、注文住宅において公庫の設計審査の提出図面のひとつであり、軒高や階高、床高などの高さ寸法も詳細に記入されています。また、これは断面図を兼ねることもあります。
なお、断面図とは、建物を垂直に切ったときの断面を表した図面のことをいいます。断面図とは、内部構造を描いた図のことで、断面図では、建物の高さの関係や断面関係についてわかるようになっています。断面図は、建物が建設されるとき、重要な資料の一つとされています。具体的に断面図では、地盤から床までの高さ、床から天井までの高さがわかります。
また、天井高については、部屋ごとに内部構造がわかるもので、マンションなどでは、最上階までの高さがわかるようになっています。断面図は、平面図、立面図などとともに、住宅などを建設するために必要な設計図書の一つとなっています。また、工事の際には、内部構造を熟知するための重要な情報図面となっています。