コートハウスとは、建物や塀で囲まれた中庭や光庭などのオープンスペースをもつ住宅のことをいいます。
コートハウスは、人口の密集する市街地などで、通風、採光、プライバシーの確保を図るために、通路側には高い塀や壁を立てて、内側に中庭と家を配置します。外部に対してはプライバシーを守ると同時に防犯的な役割を持ち、中庭は、くつろぎの空間となる都市型住宅となっています。また、通風や採光をもつ中庭として、パティオというものがあります。
パティオは、スペイン語で中庭という意味で、多彩なタイルが貼られた床と噴水、井戸があり、花々の植え込みなどが配置されています。中庭の周りの住人や路地を行く人たちが、中庭に立ち寄って涼を得たりする一種のオープンスペースの空間となっています。日本のマンションでも、住棟スペースにパティオ風の中庭を設けることがあります。
パティオが、近隣に開かれた空間であるのに対して、コートハウスは、塀で閉ざされたプライバシーを確保した空間という点において異なっています。