住宅ローン証券化とは、民間金融機関が個人に貸し付けた住宅ローン債権を、住宅金融支援機構に売却し、そのローンを住宅金融支援機構が証券化することをいいます。
この住宅ローン証券化によって、市場から資金を回収することができます。そして、貸し付けた金融機関では、資産からローンを切り離すことで、金利変動リスクや貸し倒れリスクを回避できるというメリットがあります。住宅金融支援機構との提携により、長期固定金利住宅ローンが用意されています。代表的な証券化住宅ローンは、最長35年の長期固定金利住宅ローンのフラット35のことをいいます。
フラット35は、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して行なう金利変動がない住宅ローンです。フラット35のメリットは、長期返済計画が可能で、住宅ローンにおいて必要な保証料が不要となります。また繰上げ返済手数料も無料です。フラット35では、融資対象になる住宅には最低床面積や建設技術などに条件があります。住宅金融支援機構が独自に設けた技術基準によって、物件検査を実施しているために品質に対する安心感があるとされています。
フラット35には、保証型と買取型があります。買取型は、民間金融機関が扱う住宅ローン債権を機構が買い取り、信託したうえで、それを担保としたMBS(資産担保証券)を発行するものをいいます。債権者は機構に移り、金融機関はローン返済の窓口となります。
保証型とは、民間金融機関の扱う住宅ローンに住宅金融支援機構が住宅融資保険を付けて、それを担保として発行された債権などに関わる元利払いを保証するものです。金融機関自身が債権者に止まって証券化業務を行なうため、融資条件の自由度が高くなります。