住まい・住宅関連の用語集

住宅用語集「住辞苑」

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 透過損失とは、壁や床などの遮音性能を表す数値のことをいいます。
 建物の壁や窓などの材料の遮音性能を表す数値は、TL(Transmission Loss)といい、単位は「dB」(デシベル)で表されます。
 透過損失は、部屋の外側から入り込んだ音(入射音)の大きさと、材料を通って内側に入った音(透過音)の大きさとの差を音圧レベルの差として表します。透過損失は、材料の質量に比例する「質量則」にあるとされ、たとえば重さが2倍になると透過損失が4〜5dB大きくなり、その分だけ遮音性が高まります。入射音に対して透過音が10分の1のときは、透過損失は10dB、100分の1のときは20dBとなり、値が大きいほど遮音性能が優れているということになります。
 遮音効果を高めるには重くて硬い材料を使用することや隙間がない施工が必要です。木材やコンクリートブロックなど通気性の高い材料は、プラスターという仕上げ材を塗って孔を埋めなければ遮音性は低くなります。
 なお空気中を伝搬する音や固体を伝搬する音などを遮断する防音材料には、人の声など空気振動によって伝わる音を吸収する吸音材料と、音を伝えにくくする音響透過損失の大きな遮音材料、固体の振動で伝わる固体音を吸収する制振材料などがあります。
 吸音材料には、グラスウールやウレタン系など内部にすき間や空気の気泡がある多孔質などの柔らかい材料が使われ、遮音材料を高めるものとして、コンクリートや鉛、鉄板などの重い材料などが使われます。また、振動を吸収するための制振材料には、ゴムやプラスチックなどが使われています。
 防音材料は、外部からの騒音や振動を抑えると同時に室内の吸音性を高めて残響時間を短くし、専門的な防音室などのほか、生活騒音から居住者を守るために、住宅建築の建材などで用いられています。両方の材料を組み合わせることで、音を遮断する性能(防音性)をよくすることができ、効果的な防音対策ができます。


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