住まい・住宅関連の用語集

住宅用語集「住辞苑」

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 熱伝導率とは、ある物質の熱の伝わりやすさを表す値のことをいいます。
 物質内に温度差があると、温度の高い部分から低い部分へ熱移動がおこります。具体的に熱伝導率とは、1メートルの厚みがある物質の両面に、1度の温度差があるとき、1平方メートルの面積あたりで、1時間に伝わる熱量を表現した値のことをいいます。熱伝導率においては、熱伝導率が大きい物質でも使用する長さや厚みが大きいと、放熱効果は落ちることになります。また温度によって変化するため、気体の熱伝導率の場合では、温度とともに大きくなり、金属の熱伝導率では、温度の上昇によって小さくなる傾向があります。
 熱の伝導や伝達を阻止するために用いる材料のことを断熱材といいます。断熱材は、空気が移動しないように、静止した空気層を多く含む独立気泡でつくられた熱を通しにくい「熱伝導抵抗の大きい」材料が使われます。一戸建てで最も多く使われているのは、グラスウールで、ほかにはロックウール、ウレタンフォームなどがあります。
 その他、木質繊維系のインシュレーションボードや、少し高価な自然素材の綿、羊毛などの断熱材があります。断熱効果の高いサッシや断熱壁を採用することにより、室内側の表面温度の低下を抑制して結露を起きにくくすることができます。
 断熱工事での注意点は、住宅などの室内温熱環境が外部の影響を受けにくくするために、断熱材を隙間なくすっぽりと建物を包むことです。建物と断熱材との間に隙間が出来ると、室内の壁や壁の内側に結露が発生して、建物の断熱性能を著しく低下してしまいます。壁内での結露を防ぐために防湿層を施工したり、通気層工法が用いられることもあります。また外壁に面して断熱材が不連続になる床スラブや戸境壁にヒートブリッジ(熱橋)ができるため、断熱補強が必要となります。
 なお、熱伝導率を物質の厚さで割った数値を「熱伝導係数」といい、熱伝導係数の逆数は「熱抵抗値」といいます。


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