陰陽五行説とは、陰陽説と五行説が組み合わされた中国思想のことをいいます。
陰陽説とは、世の中のすべてのことは陰と陽という対立したもので出来上がっているという考え方で、日本では陰陽道と呼ばれています。「天」「夏」「男」などは「陽」で、「地」「冬」「女」などは「陰」と表します。
五行説とは、世の中のすべてのものは木、火、土、金、水という5つの要素で出来上がっていると考え、その循環からあらゆる現象が起こるというものです。5要素には色が当てられていて、それぞれ青、赤、黄、白、黒となります。そしてこの5色は住宅などの地鎮祭の際に使われる5色旗の基となっているといわれています。
建物を建てる前に行なう地鎮祭は、敷地を祓(はら)い鎮める祭事のことで、土地の神への祭礼のことをいいます。地鎮祭は、起工式と呼ばれることもあり、土木工事やマンションなどの建物の建設では土地の神を祭り、工事の安全や建物の平安を祈願するために行われます。
敷地の中に4本の青竹を立て、斎竹(いみだけ)を立ててしめ縄を張り、中央に祭壇を設けて神事を行ないます。酒や米などを供え、陰陽五行説の基づき、祭壇の左右には榊を付けた青、赤、黄、白、緑の五色絹の幟を立てることがあります。