スパンとは、住宅のバルコニーなどの開口部がある側の長さのことをいいます。
スパンは間口と同義ですが、主にマンションに対して使用される用語です。本来は、構造体を支える柱と柱の距離などを表現する言葉です。マンションなどでは、一般的に間口が広いと通風や採光も優れ、使い勝手がよく、開放感のある間取りを採用することができます。
間口の狭いものを「フロンテージ・セーブ型」、「うなぎの寝床型」などといい、間口が広いものは、ワイドスパンで作られるものといいます。通常のマンションでは、3LDKの70平メートル前後で、間口6メートル程度ですが、ワイドスパンでは、それよりも広く、間口7〜8メートル以上の住戸スパンをとっています。そのため、ワイドスパンの住戸は、日当たりのよい面や居室を多く取れ、居住性が高くなります。さらにリビングと空間をつなげると、快適な空間を演出することができます。
なおバルコニーの奥行きが広いものを、ワイドバルコニーといいます。通常のバルコニーよりも出幅(奥行き)を広げたバルコニーのことで、通常のバルコニーは1.5メートルですが、ワイドバルコニーの奥行きは、2メートル前後まであります。
バルコニーとは、建物の外壁から張り出した人が出入りできる部分でもあるため、多くの洗濯物を干すことや、プランターを飾ったり、ガーデンチェアなどを置たりすることができます。
ワイドスパンやワイドバルコニーは、広い間口と広いバルコニー台によって、高い開放感を得ることができるというメリットがあります。