パッシブソーラーとは、太陽エネルギーを活用したソーラーハウスの技法のひとつのことをいます。
パッシブソーラーとは、特別な装置や機器などを使用せずに、太陽熱を建物に取り入れるシステムです。パッシブソーラーでは、建築物の構造や間取り、方位などを工夫することで、室内の温熱環境を調整することができます。開口部から差し込んだ太陽光をコンクリート、レンガ、タイル、水タンクなどの蓄熱材に当てて集熱し、その輻射熱や空気の対流を利用して部屋の暖房に利用します。
代表的なものにダイレクトゲイン・トロンプウォール・付設温室の三つのタイプがありますが、ダイレクトゲイン方式がもっとも普及しています。ソーラーハウスには、太陽エネルギーを活用して採暖を行う住宅のことをいいます。
パッシブソーラーは、集熱装置、送風機、太陽電池などの装置を使わずに、温熱環境を制御する「受動的」システムですが、これに対して、太陽光発電や太陽熱温水器のように、特別な装置を使って太陽エネルギーを取り入れることをアクティブソーラーといいます。
アクティブソーラーとは、特別な装置を使って太陽エネルギーを取り入れるシステムです。たとえば、屋根などに反射鏡や太陽電池を設置して、太陽熱を温水に変え、蓄熱槽にためてから暖房や給湯に使います。これは、太陽光発電や太陽熱温水器などの装置と同様のものです。アクティブソーラーでは、ヒートポンプの使用により冷房も可能になります。
なお、ソーラー住宅については、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づき、財団法人建築環境・省エネルギー機構(IBEC)が認定した住宅のことをいうことがあります。