貫とは、木造建築の柱と柱を横につなぐ木材のことをいいます。
貫は、木造建築の真壁造りにおいて、柱を貫いて木材を横に渡した壁下地の骨組です。一般に貫として使われるものは、幅10センチメートル、厚さは1センチメートルのものを使用しています。貫は小幅板といわれます。
貫は、土壁の耐力性を高めるために用いられる下地材料の一つで、土壁の軸組を補強しています。柱を貫通させて施工していますが、現在は柱に穴をあけて差し込んだあと、固定することが多くなっています。
貫は、主に真壁造りで用いられています。たとえば、土壁の下地のことを小舞といい、竹や貫を縦横に編み込んでつくります。
いまでも茶室や和風建築でよく用いられる壁仕上げで、地震の衝撃に対して損傷が小さいという効果をもつ壁に仕上がります。