長期修繕計画とは、マンション価値を維持するために、おおよそ30年を目安にした長期にわたって修繕計画することをいいます。
長期修繕計画書は、器具や給排水管、外壁塗装、エレベーターの取替えや修繕などを耐久年数に応じて計画します。
また長期修繕計画書をもとに、修繕積立金が算出されます。それゆえ、適切な長期修繕計画書の作成が求められます。新築の分譲マンションでは、分譲会社から渡された長期修繕計画書または管理会社から渡された変更案を承認することがほとんどです。
しかし、管理組合では、この作成案を確認する専門的な知識を待っていません。そこで、管理組合は、マンション管理士などの第三者に依頼して分析することが必要です。
いま多くのマンションでは、長期修繕計画書の見直しが必要になっています。修繕項目や劣化状況により、積立金不足が生じることがあります。長期修繕計画は5年置きに見直しするように求められています。特に築30年を過ぎたマンションの長期修繕計画書の見直しは緊急課題となっています。
1981年の新設計基準前に建設されたマンションの耐震改修工事の検討や高齢化に伴うバリアフリー化、リフォーム対応への検討が必要になっています。特に大規模修繕前には、設計図書類との照合、修繕項目や範囲の分析、診断で劣化状況を把握する必要があります。