イニシャルコストとは、初期投資のことで、建物が完成するまでに必要な費用のことをいいます。
建物では、設計費用や建築費用などのことをいいます。これに対して、完成後の維持管理費用をランニングコストといいます。今までは、イニシャルコストを低く抑えることに重点がおかれていました。しかし、現在では、建設後から長い期間にわたって維持管理が必要なったことや維持管理費の増加などからランニングコストに重点をおくようになっています。
また建設から解体までの生涯費用をライフサイクルコストといい、このライフサイクルコストを検討することが重要になってきています。住宅などの建設におけるライフサイクルコストは、建築の企画、設計から施工、運用、保全、取り壊しまでにかかる建物の総費用ということをいいます。
そこで、最近は、維持管理コストは、増大する傾向がみられます。維持管理に要する保全費、光熱費、修繕費などの費用の割合を考えて、ランニングコストを軽減するために、イニシャルコストアップを行なうことが多くなっています。
近年、運用費用や保全、修繕費が軽減できるような設計が求められています。そのため、企画や設計段階でコストについてよく検討しなくてはなりません。