床衝撃音とは、床の上に物を落したり、人の歩くことが振動して下階に音が伝わることをいいます。
床衝撃音には、音の性質から重量床衝撃音と軽量床衝撃音の2種類があります。
軽量床衝撃音とは、床から階下に伝わって聞こえる衝撃音のことをいいます。軽量床衝撃音は、フローリング床などで、コインやスプーンを床に落としたとき、軽くて高い音が階下に伝わります。
軽量床衝撃音による騒音トラブル対策は、二重床にしたり、カーペットなどを敷いて吸音することで、騒音問題を解消しています。
音を遮る能力レベルは、遮音等級(L値)で表され、軽量床衝撃音はLLで表されます。遮音等級LLでは、LL80はうるさくて我慢できない音とされ、LL50は聞こえる音、LL30では聞こえないというように数値が小さくなるほど遮音性能が高いものと表されます。階下に音が伝わりやすいフローリング床などの場合、LL値が高めです。
そして、重量床衝撃音とは、軽量床衝撃音の軽くて高い音とは異なる衝撃音で、子どもが飛び跳ねたときに階下に伝わるような重くて鈍い音です。重量床衝撃音の程度は、コンクリートの床スラブの厚さや床仕上げや仕様によって違ってきます。また、梁で囲む面積も関係しています。
重量床衝撃音はLHで表され、階下に音が伝わりやすい床などでは、LH値が高めになります。LH−80はうるさくて我慢できない音とされ、LH−50は音が聞こえ、LH−30では聞こえないというように数値が小さくなるほど遮音性能が高いものと表されます。
マンションの騒音は、床スラブ厚で決まります。スラブ面積が大きいと剛性が下がり、地盤振動が起きやすくなるので、重量床衝撃音に対する遮音性能は下がります。スラブが厚いほど剛性は高くなり、遮音性も上がります。