開放廊下とは、廊下の片側に住戸があり、その反対側が外部に開放されているタイプの廊下のことをいいます。
開放廊下は、片廊下とも呼ばれ、一般的な集合住宅やマンションで採用されています。開放廊下では、通路が解放されていることから、採光や通風が期待できます。また火災などの際には、廊下から直接消防活動ができるなどの利点があります。しかし、開放的な廊下をもつマンションでは、逆にプライバシーの確保が難しくなります。
そこで、最近では、マンションの壁面の一部をくぼませたアルコーブという空間をつくって、住戸の玄関前部分を共用部分から少し後退させたりするようにしています。このアルコーブとは、ドアの開閉時に部屋の中が見ないように設置されるものです。現在では、多くのマンションで設計段階においてアルコーブが計画され、プライバシーに関する配慮が行われるようになっています。
また開放廊下に対して、中廊下という廊下形式があります。中廊下は、開放廊下と違い、プライバシーの確保において優れている形式です。中廊下は、廊下の両側に部屋を配置した廊下形式で、廊下の両側に出入り口があります。最近の高層マンションンでは、この中廊下形式が採用されるようになっています。ただし、中廊下は、開放廊下よりも採光や通風、防災面において注意が必要です。